近年様々な場面で多く目にするようになったチャットボットですが、普段使用しているTeamsと連携して活用することが可能です。
毎日の仕事を効率化できるのであれば、ぜひ導入や活用を検討したいところ。
Teamsと連携することで、どんなメリットがあるのか、どんな課題が解決するのか、詳しく解説していきます。
目次
チャットボットとは

チャットボットとは、機械が応答をおこなう自動会話プログラムのことをいいます。
Web上などにおいて、ユーザーからの質問にロボットが適切に答える仕組みです。
汎用性も高く様々なシーンで活用できるため、近年ではあらゆる場で活用されているのを目にします。
- ホームページのお問い合わせとして
- インフォメーションセンターのご案内として
- ヘルプデスクとして
- 会員登録ツールとして
など、日常生活でも目にする機会がある方も多いのではないでしょうか。
現在では、人工知能や自然言語処理技術の発展により、学習精度や言語処理能力も高く、より的確な答えを導き出せるチャットボットが増えています。
そんな便利なチャットボットですが、普段ビジネスで利用しているMicrosoftのTemsと連携して使用することも可能です。
Teams運用における課題

ビジネスシーンにおける使用が広く浸透してきたTeamsですが、場合によっては不便に感じることも。
普段の仕事の中で以下のような課題を感じている方も多いのではないでしょうか。
意見の取りまとめが面倒
Teamsは、それぞれが気楽に意見を投げ合えるのが利点ではありますが、トークが重なっていくにつれ、意見のとりまとめが難しくなってしまうことも。
誰がどのタイミングで何を言っていたのか、さかのぼるのが面倒であり、参加人数が多ければ尚のこと。
意見にバラツキがあったり、一つひとつの意見が複雑だったりすると、さらに取りまとめるのが面倒です。
個々の質問に答えるのが大変
基本的にチームでチャットをやりとりするTeamsですが、個々からの質問がある場合もあります。
そういった一人ひとりの質問に答えるのは手間がかかります。
またその質問とは関係ない人も一緒にチャットが届くので、場合によっては重要な内容を見逃してしまったりする場合も。
個人個人における質問の対応には、別の方法を考えた方が良さそうです。
Teamsをチャットボットに連携するメリット

実際にTeamsとチャットボットを連携させることでどんなメリットがあるのか、またどんな機能として活用できるのか紹介していきます。
Office365と連携できる
チャットボットをTeamsに連携すると、その他のOffice365の製品とも連携が可能です。
社員のスケジュールや会議室の空き管理システムと連携させることができ、チャットボット内でスケジュール調整から会議室の予約までを完了させることも可能です。
またこの予定をスケジュールに反映し、かつメールでお知らせを送ることもできます。
このように様々なシステムで管理されているものを一括してチャットボットで完結できるので、日々の業務効率化に繋がります。
社内FAQとしての活用
業務におけるよくある質問や、総務・人事などに寄せられるよくある質問など、社内でも多くの人から似たような質問が集まるケースはよくあります。
これをチャットボットで対応すれば、対応人員の削減や問い合わせ業務の削減に繋がります。
チャットボットは、FAQの対応はメインの得意機能ともいえます。
社内におけるFAQをTeams内に設置しておくことで、社員もいつもの仕事と同じような感覚で気軽にFAQを利用できるでしょう。
「FAQを作ったはいいけど、あまり利用してもらえない」と言う課題も、Teamsに連携することで解消できそうです。
社内メールが削減できる
業務における質問や総務・人事関連の質問を、チャットボットで対応させることで、これまで寄せられていたメールによる質問の大幅な削減が見込めます。
メールの場合、他のメールに紛れて見落としてしまうことも考えられ、対応が遅れてしまう恐れも。
チャットボットで、よくある質問を自身で解消できる仕組みを作っておけば、社員自らが自分で解決できるようになるので、質問する側としても便利です。
また曜日や時間、担当者の有無に関係なく、疑問を解決できます。
ログから社内FAQの内容を向上させられる
チャットボットに寄せられる質問はログとして蓄積していくことができます。
過去の質問履歴を集めて分析することで、社員がどのような質問を持っているのか、チャットボットがどのような使われ方をされているのかなどを分析できます。
こういったデータを活用することで、社内FAQの質を改善したり、社内環境の整備に役立てたりできるでしょう。
履歴を蓄積し、分析できるのは、チャットボットならではのメリットです。
Teamsをチャットボットに連携する方法

Teamsにチャットボットを連携する場合には、アプリとして追加する形になります。
- 組織用アカウントでTeamsにログイン
- 左下「アプリ」をクリック
- 対象となるチャットボットアプリを検索
- アプリを追加
以上のような流れで、お使いのTeamsにチャットボット機能を追加できます。
アプリは企業向け・学校向けの組織用アカウントでしか利用できません。
個人のアカウントでは、そもそもアプリの利用自体ができないので注意。
また、チャットボットアプリの利用については、提供しているチャットボットシステム会社との契約が必要です。
Teamsに連携できるチャットボットサービス

Teamsへのチャットボット連携ができるサービスをご紹介します。
利用にあたってはいずれかのサービスと契約をおこなってから、Teamsへの連携をおこなう流れになります。
KUZEN(クウゼン)

株式会社コンシェルジュが提供する、AIによるチャットボットサービス「KUZEN(クウゼン)」は、Teamsを始め様々な外部ツールと連携が可能です。
一般的な外部のお問い合わせ対応の他、社内FAQとして、マーケティングツールとして活用できます。
蓄積データの分析はもちろん、多言語対応、友人対応切り替えなども可能で、社内・社外問わずニーズに合わせてマルチな活用ができるチャットボットサービスです。
・プログラミング知識は不要なわかりやすいビジュアルと簡単な操作性
・テキスト・画像・選択肢・フォームなど様々な応答方法が可能
・自然言語処理に長けており、ユーザーの様々な言い回しに対応可能
・外部営業ツール・API・コミュニケーションツールなどと連携が可能
直感的なビジュアルで操作しやすいので、誰でも運用しやすい点もメリット。
社内FAQに限らず、社外問い合わせ対応やコミュニケーションツールと連携させたマーケティングなど、チャットボットを幅広い場面で活用していきたい企業にオススメです。
SYNCPIT(シンクピット)

エムオーテックス株式会社が提供する「SYNCPIT(シンクピット)」は、バックオフィス特化型FAQチャットボットです。
社内でのよくある質問事項が事前にまとめられているので、1から質問事項を作成する必要がなく、手軽に導入が可能です。
バックオフィスに特化しているので、社内FAQとしての活用には特に向いているといえるでしょう。
・バックオフィス特化型チャットボットサービス
・プリセットされている質問事項をたたきにできるのでFAQ作成が簡単
・「情報システム」「人事・労務」など目的別にチャット運用が可能
・60日間のトライアルが可能
バックオフィスに特化しているので、社内FAQの作成としてはベースが出来上がっており、手軽に始められる点がメリット。
料金もユーザーあたりで、サービス内容に合わせて料金体制も選べるので、小規模企業にも向いており、予算に合わせた運用が可能です。
hitobo(ヒトボ)

アディッシュ株式会社が提供する「hitobo(ヒトボ)」は、簡単に質問と回答を準備でき、スピーディーな運用が可能なAIチャットボットサービスです。
チャットボットでの回答が難しいと思われた場合には、すぐに有人対応に切り替えることもでき、フレキシブルな顧客対応が可能です。
一般ユーザーの対応はもちろん、Teamsに連携することで社内FAQを手軽に実装できます。
・導入準備期間は3日~2週間程度で、スピーディーに実用可能
・画面入力またはCSVのアップロードにて簡単に質問作成が可能
・同義語の表記のゆれにも自動で対応
・30日間の無料トライアルが可能
とにかく手軽に早急にチャットボットを導入し、時間がかかるやり取りを自動化できる点が強みです。
「チャットボットを使用したことがない」「チャットボットを導入してみたいけど費用と効果が心配」という企業であれば、まずは無料トライアルを利用し、その効果を実感してみるのも良いでしょう。
HITTO(ヒット)

HiTTO株式会社が提供する、AIチャットボットサービス「HITTO(ヒット)」は人事や労務に特化したサービスです。
勤怠管理や経費精算など、人事や労務関係で想定される質問事項を学習済みでベースが出来上がっており、チャットの構築が簡単です。
社内FAQとしての利用に特化しているので、Teamsとの連携でさらに便利に活用できます。
・人事や労務に特化したチャットボットサービス
・質問パターンが学習されておりシナリオ準備が簡単
・履歴を蓄積していく中で足りないと思われる解答を自動レコメンド
・利用数・回答精度・目標数値への達成率などのデータをダッシュボードで確認できる
社内向けチャットボットとしては、シェア率1位を誇るサービスであり、継続利用率も高く、信頼のあるサービスといえます。
社内FAQとしてのナレッジやノウハウもたくさん持っており、運用後のサポートも充実しているので、社内FAQとしての浸透を着実に目指していけるでしょう。
まとめ:Teamsにチャットボットを連携して問い合わせ業務を効率化

普段からTeamsやMicro Officeアプリをビジネス活用している企業であれば、社内FAQをTeamsに組み込めるのは大変便利です。
社内でも、似たような質問が多数やり取りされ、その対応に多くの時間を使ってしまっている状況はよくあります。
- 総務・人事・経理に関する質問対応
- 情報システム関連の質問対応
- 紛失やトラブルによる質問対応
- 業務マニュアル
など、社内FAQの活用方法は様々です。
また社内FAQは、運用を開始しても使ってもらえないという課題を抱える企業も多くありますが、普段から利用しているTeams・やり取りしやすいチャットボットを利用することで、社員の利用ハードルも低くなるのではないでしょうか。
チャットボットサービスにも、製品特徴や実装内容、料金など内容も様々です。
自社の求めている性能レベルや費用感に合った適切なものを選ぶとよいでしょう。