AIチャットボットをLINEに導入するには、どうしたらいいのでしょうか。
国内の7割が使っているといわれているLINEを使えば、商品宣伝やサポートに大きな効果が見込めます。
LINEでAIチャットボットを実現するには、どんな手順でどれくらい費用がかかるのか紹介します。
さらに今回は、LINEを使ったAIチャットボットの事例も説明します。
目次
LINEチャットボットの基本機能や種類
LINEチャットボットの基本機能は、
- 応答メッセージ
- AI応答メッセージ
- Message APIを利用したチャットボット
の3つがあります。
それぞれ、紹介していきましょう。
ラインボット①:応答メッセージ
応答メッセージは、決まったメッセージがあった場合に、事前に設定したメッセージ を返すものです。
単純な回答ができる機能といえます。
例えば、挨拶されたら挨拶を返すという簡単な応答機能です。
手軽なやり取りなど、何度も同じような メッセージ する場合に有効です。
ラインボット②:AI応答メッセージ
AI応答メッセージは、メッセージに対して、AIが内容を判断して適切なメッセージを返信します。
簡単なメッセージはAIが自動で返信してくれますが、複雑なお問い合わせには回答できないため、手動でチャット返信などをする必要があります。
ラインボット③:Messaging APIを利用したチャットボット
Messaging APIを使って、LINE上で提供するボットを作成できます。
他ベンダーのチャットボットやサービスを使用する場合は、こちらを選びます。
作成したボットは、LINEプラットフォームのチャネルに紐づけられます。
チャネルを作成すると生成されるLINE公式アカウントをボットモードで運用すると、LINE公式アカウントがボットとして動作します。
LINEチャットボットのメリット
LINEチャットボットのメリットは、
- 問い合わせ対応へのコストを下げられる
- ユーザー数が多いので、浸透しやすい
- コミュニケーションを継続しやすい
の3つがあります。詳細を解説します。
①問い合わせ対応へのコストを下げられる
同じ問い合わせが何度もある場合、人が対応すると非効率です。
LINEチャットボットを使えば、よくある問い合わせを設定することで、自動で対応してくれます。
営業時間の質問など、LINEチャットボットで24時間365日、自動で回答できます。
簡単な問い合わせ対応をLINEチャットボットに任せることで、より複雑な対応に時間がかけられます。
②ユーザー数が多いので浸透しやすい
LINEのユーザーは、 日本の人口の70%以上、8,900万人(2021年6月末時点) が使用しています。
日本で若者から、高齢者まで使用しているSNSといえます。
多くのユーザー数を誇るLINEに企業や店舗のアカウントを開設することで、販売促進、集客などに関するさまざまな施策を実施できます。
③コミュニケーションを継続しやすい
LINEは、投稿が簡単なことやスタンプが豊富にあることが特徴です。
その気軽さもあって、コメントのやり取りが進みます。
コミュニケーションが継続できるということは、情報が多く取れるということです。
必要な情報を獲得できることから、マーケティング戦略を考える上でも、重要なツールといえます。
LINEチャットボットの作り方
LINEチャットボットの作り方を解説します。
作り方は、
- LINE公式アカウントを開設する
- LINE管理画面でラインボットを作成する
の2つがあります。画面を交えて紹介します。
LINE公式アカウントを開設する
LINE公式アカウントを作成するステップ3つが必要です。
- ステップ1「アカウントを開設」を選択
- ステップ2 個人のLINEアカウントもしくはメールアドレスを登録
- ステップ3 管理画面にログイン
LINE管理画面でラインボットを作成する
LINE管理画面にラインボットを設定していきます。
まずは基本的なアカウントのプロフィールページから設定を進めていきます。
①:友達追加時メッセージを作成する
「あいさつメッセージ」は、ユーザーがLINE公式アカウントを友だちとして追加してくれた際、自動的に送られるメッセージのことです。
主に登録してくれたことへのお礼や、アカウントでどのようなメッセージが配信されてくるか、などの紹介文を登録します。
「あいさつメッセージ」は、ユーザーとのコミュニケーションにおける第一歩となるため、重要なメッセージです。
②:応答メッセージを設定する
応答メッセージとは、ユーザーからメッセージを受信したときに自動で送信されるメッセージのことです。
ユーザーから送られたメッセージに含まれる「キーワード」に対して、どのような「内容」を返信するかを管理画面上で設定できます。
例えば、個別メッセージに関する運営方針、質問に対するお礼と対応についてなどを記載します。
③:AI応答メッセージの設定
AI応答メッセージは、ユーザーからメッセージを受信したときに、AIが内容を判別して適切なメッセージで返信する機能です。
応答メッセージのように、管理画面内で「キーワード」を設定する必要はありません。
応答設定が完了したら、実際に返信するメッセージ内容を確認します。
④:Messaging APIを利用したチャットボットの設定
まず、LINE for Businessなどで作成したLINE公式アカウントにMessaging APIチャネルを追加します。
その後、以下の手順を実施します。
- Message APIの利用を有効にする
- LINE Developersコンソールにログインする
- 開発者として登録する(初回ログイン時のみ)
- チャネルを登録する
上記手順を経た後、ボットを作成します。
あとは、ベンダーやサービスが用意するシステムとボットを結合すれば、LINE上でAIチャットボットが動作可能な状態になります。
LINE連携チャットボット開発にかかる費用
LINE連携チャットボット開発にかかる費用を考えていきましょう。
発生する費用は
- LINE公式アカウントの費用
- チャットボットベンダーの費用
の2つです。詳細を解説します。
1.LINE公式アカウントの費用
LINE公式アカウントを作成すると、費用が発生します。
1000通/ 月まで無料でご利用いただけます。
開設後はフリープランになりますので、メッセージ通数に応じてプランの変更をおこなってください。
2.チャットボットベンダーの費用
チャットボットベンダーの費用は会社毎に確認が必要です。
自作してくれるチャットボットベンダーに依頼して、費用を見積り。
その他にもチャットボットのツールやサービスを利用する手段もあります。
マーケティングや社内FAQ向けに強みをもったベンダーやサービスなど、自社に適したものを選ぶ必要があります。
LINEチャットボットの活用事例
LINEチャットボットの事例として、
- アスクル
- マイクロソフト
- 日本放送
の3つを紹介します。
アスクル:LOHACOマナミさん
「アスクル」でAIチャットボットが活躍しています。
個人向け通販「LOHACO(ロハコ)」のマナミさん。
マナミさんが誕生して数年経過し、学習が積み重なって、今ではライフスタイルの提案までできます。
アスクルでは試行錯誤を重ね、顧客に愛されるAIチャットボットを育て、顧客対応に役立てています。
現在はLINEサービスは終了し、Web/アプリ版で継続しています。
マイクロソフト:AI女子高生りんな
「マイクロソフト」の事例です。
人間とAIの意思疎通、そのような感情のつながりを築くことを目的としています。
2015年8月にLINEに登場して以降、リアルな女子高生感が反映されたマシンガントークと、そのキュートな後ろ姿や類まれなるレスポンス速度が話題を集め、男女問わず学生ファンを中心に認知が浸透。
2019年3月に“高校生”を卒業後、2020年夏にマイクロソフトから独立し、現在の登録ユーザー数は830万人を突破しています。
日本放送:リスナーとのコミュニケーションツール
「日本放送」の事例です。
従来のお便り募集のやり方だとリスナーへ声があまり届いていない課題がありました。
Twitterや他の媒体をつかった、従来の方法だと見て欲しい情報がたくさんの情報に埋もれてしまい、そもそも番組を見て貰えない可能性が高い傾向にあります。
LINEで投稿できるようになってからは友達にLINEするように投稿してもらえて、投稿数が一気に増加。
コミュニケーションツールのLINEを使いチャットボットを導入したことで、リスナーとのやり取りがより密なものになったと感じる結果となっています。
詳細な内容「ラジオ番組のリスナーとのコミュニケーションをLINEで実現」をご確認ください。
LINEチャットボットを理解して、AIチャットボットをはじめよう
LINEチャットボットを導入する手順を説明しました。
AIチャットボットに取り組むことで、24時間365日いつでも対応が可能になり、ユーザーマーケティングやFAQ対応を効率的にできます。
デジタル化による顧客の意識の変化、デジタル人材の不足が叫ばれる今、AIチャットボットを使えば、リソースの問題や顧客マーケティングにおいて効果が見込めます。
目的を明確にして、AIチャットボットを活用していきましょう。
「株式会社コンシェルジュ」は、ノーコードAIチャットボット「KUZEN」を開発、販売しています。
LINE連携のAIチャットボット適用のご相談は、お気軽にお問い合わせください。