「みんな頑張っているのに成果が今ひとつ……」と感じることはないでしょうか?
社員一人ひとりのパフォーマンスを最大化したいと考えているなら業務効率化を図りましょう。
業務の中にムダやムリ、ムラが多く非効率になっているとせっかくのパフォーマンスも発揮できません。
適材適所にツールを導入することで業務の改善をおこなうことが可能です。
効率化を図ることができるアイデアや考え方を紹介します。
業務効率化を図るためのアイデアに必要なこと
業務効率化を図るためには、まず現状がどのようになっているかを把握する必要があります。
どこがボトルネックになっているのかを確認しましょう。
そもそも、効率化が図れる業務とそうでない業務がありますので、業務の仕分けも必要になってきます。
業務の効率化を実行する際に、内容と照らし合わせ確認する、4つの原則についても紹介しましょう。
業務効率化とは何?求められる理由
業務効率化とは、何気なくおこなっている業務で発生する「ムリ・ムダ・ムラ」の3つの「ム」を見つけ出して、それらを減らしたり、無くしたりするための業務改善のことです。
コスト削減が可能なのはもちろん、重要度の高い業務にリソースを集中させることで、生産性の効率化を図ることも狙いのひとつでしょう。
現状の把握と業務の見える化
業務の効率化を進めるうえで必要となってくるのは今どうなっているかを理解する「現状の把握」と「業務の見える化」です。
具体的に進めるためにはそれぞれの業務をできるだけ詳しくまとめる必要があります。
内容は以下の項目です。
- 業務を担当する担当者名・担当者の数・担当部署
- 業務を進める工程の洗い出しとかかる時間
- 業務を進めるための作業が発生する頻度
- 業務を進めるうえで使っているツールと必要なスキル
効率化が図れる業務
どのような業務であっても効率化が図れるわけではありません。
創造性が高い業務は効率化を進めることは難しく、逆に生産性を求めるような業務は効率化を図りやすいと考えられています。
そのため、どのような業務で効率化が図れるのかを把握する必要があります。
具体的には以下の業務です。
- 定型化しやすい業務
- 短時間での発生頻度が多い業務
- 単純作業が繰り返される業務
などが効率化を図ることで効果が表れやすい業務になります。
また、どこで誰が何をおこなうものかも把握する必要があります。
- 社内でおこなう業務
- 外部に委託しておこなう業務
の仕分けもします。
業務効率化を図る改善の4原則
業務改善を適切に進めるためは、業務改善自体が正しく進められているか確認する必要があります。
その指針として注目を集めるのが「ECRS」。
元々生産管理の現場で用いられてきた考え方で、生産管理以外でも有効です。
- Eliminate(排除)
- Combine(統合と分離)
- Rearrange(入れ替えと代替え)
- Simplify(簡素化)
の頭文字である4つの原則を業務改善の内容と照らし合わせることで業務効率化を図れます。
業務効率化をおこなうためのネタと事例
今まで慣例的に疑問も持たずに進めていた業務が、実はとてもムダな業務だったことがわかる事例を集めました。
自社の業務と比較してみましょう。
ムダを無くす
今まで疑問なく進めていた業務のなかで、本当にムダがないか、改めて見直しをしましょう。
ムダな業務の洗い出し、ムダな業務の工程や内部・外部などとのやりとりでムダが発生していないかを確認します。
「本当に必要な業務なのか」「ムダな資料をつくっていないか」「必ず対面しないとすすめられないのか」などを洗い直してみましょう。
例えば、ビジネスの現場では会議はもちろん重要な業務ですが、そのプロセスや方法にムダがないかを確認します。
あるリース会社では週に1度本社で営業会議を実施していましたが、営業所から本社まで往復で3時間かかることが課題に。
営業会議をオンライン会議に切り替えたところその時間を営業時間に回せるようになりました。
自動化する
ひたすらコピー&ペーストするような単純作業は、オフィスツールであればマクロやスクリプトを使ったり、業務用システムであればRPAで連携したりして自動化すると作業の時間を削減できます。
大手食品メーカーでは卸会社からの報告をエクセルで管理し、送られてきたデータを自社のフォーマットに転記していました。
単純作業の苦痛はもちろん、転記エラーが生じるなどのトラブルが日常化してたところ、RPA(Robotic Process Automation)システムの導入で時間を削減し、転記よるミスがほぼなくなったと言うことです。
業務時間の短縮
作業にかける時間をできる限り短くする工夫も必要です。
身近なところではPCの作業でショートカットや単語登録などをおこなうことで一つひとつの作業の単純化が図れます。
メールで伝えることが困難な場合は適宜電話を活用も必要でしょう。
しかし、電話は相手の時間を拘束することになるため、相手に余計ない手間を発生させない観点でもビジネスチャットは有効です。
メールは件名を付けたり、略儀ながら挨拶したりなどがビジネス上の常識ですが、これだけでも時間が奪われます。
ビジネスチャットであれば、必要なことだけ確認が可能。
大手通信会社では「Slack」の導入で他部署への依頼のハードルも低下して、社内全体のコミュニケーションも活発になりました。
業務をアウトソーシングする
社内のスタッフでなければ進められない業務だけに集中し、画一的で単純な業務であれば、外部に委託するアウトソーシングの導入も効率化を高めます。
中堅損害保険会社では、事務作業の効率化をはかるため、年間200万件以上の書類をアウトソーシングしました。
受発注や書類自体の整理を外部に委託することで、コア業務への集中化を図れました。
業務に優先する順位をつける
業務に優先順位を付けることでタスクが明確化して、作業効率を高めることが可能です。
業務の優先順位の高いタスクから人員を割り当てることがで人員の最適化も図れます。
冷却装置の製造・販売会社では、タスクを管理するツール「Jooto」を導入して従業員の業務量を把握することでプロジェクト全体の進捗管理が容易になりました。
業務マニュアルを作る
従来紙での提供が多かったマニュアルを電子化すると、クラウドとの連携で検索性を向上できます。
さらにマニュアル自体の作成・更新もしやすくなります。
大手ドラッグストアでは、店舗運営に欠かせないマニュアルが530種類ほどあり、それをA4用紙で展開していました。
検索性の悪さや年間190回にものぼる更新作業の負担が課題に。
電子マニュアルツール「Teachme Biz」に変えたところ、作業効率のアップとともに年間2000万円のコストカットも実現しました。
業務効率化のための考え方や工夫のアイデア
業務効率化を進めるため、業務それぞれのシーンごとに導入できる工夫やアイデア、ツールを紹介します。
ビジネス上の様々なシーンで最適な工夫やアイデアがありますので、参考にしてください。
オフラインの会議を減らす
集まらなければ開始できないオフラインの会議を減らすことで業務効率化が図れます。
必要なツールはオンライン会議システム。
出社している人・していない人がいても予定通りの会議を進めることが可能です。
業務管理システムをクラウド化する
勤怠管理や営業管理システムなどの様々な業務管理システムをクラウド化することで効率化を高められます。
社員の出勤・退勤などの勤怠や、営業に必要な日報や受発注をクラウド上で管理することで、入力したデータは自動的に計算されるようになると同時に、場所に縛られない働き方が可能になります。
集計管理の多くが自動化されることで入力する社員も管理する社員も勤怠集計や給与計算などの業務が軽減され、働き方や働く時間の柔軟性も高まるでしょう。
メール添付をやめよう
メールは低コストで、同時に多数に送ることができる、検索性に優れるなどのメリットがありますが、添付されるデータはメールを重たくする要因。
スパムメールの観点からもメール添付は好まれません。
データはファイルストレージの活用で、実際のデータをメールに添付しない運用が業務効率化を推進します。
勘や経験に頼る営業からの脱却
事業を進めるうえで従来は勘や経験を重視してきました。
時間をしっかりと確保できるのであれば培ってきた勘や経験をもとに営業やマーケティングをおこなうことも良いですが、限られた時間の中で効率的に業務を進めるためにはMAツールの活用がおすすめします。
MAはMarketing Automationの略で、顧客情報の収集や蓄積から、見込み客の育成、マーケティング施策の解析まで自動化。
省力化をおこない、効率化を図ります。
スピーディな連絡手法を確立
日常生活において「LINE」に代表されるメッセージアプリは欠かせないツール。
その有用性はプライベートはもちろん、ビジネスでも注目される存在です。
メールと比較して簡略してシンプルな業務連絡が可能になるので、ビジネスチャットの導入は今まさに必要な業務効率化のアイデアといえるでしょう。
社内からの問い合わせを減らす
管理部門は社内からの問い合わせが多数あり、このことが業務効率化を妨げています。
社内のルールやマニュアルを社内ポータルにあげていても、わかりづらく、使いづらいものであれば、メールや内線などの直接の問い合わせは減りません。
そのような場合は、社内用のFAQツールを導入して社内からの直接的な問い合わせを削減し、業務効率化を図りましょう。
問い合わせをもっと効率的に
業務上、外部からの質問やそれに伴う説明が多いとそれだけで業務負担が増大します。
問い合わせの窓口にチャットボットの導入で、よくあるお問い合わせを一本化し、顧客自ら疑問点の解決が可能です。
チャットボットに興味がある方はKUZENマーケティングをご覧ください。
当社では、AIチャットボット「KUZEN」を提供しています。
ご相談を検討されている企業様は「お問い合わせ」からご連絡ください。
業務効率化のアイデアで社員のパフォーマンスを高めよう
今までのやり方や方法に何の疑いもなく続けてきた業務を今一度立ち止まって、俯瞰してみましょう。
特に社員の個々がもっているスキルやパフォーマンスが活かせていないと感じたら、まずは業務全体と見直すことが重要です。
今の業務が本当に必要なことなのか、改善するポイントはないか、疑問を持つことが業務効率化の第一歩。
業務効率化をはかり社員の持つパフォーマンスの最大化を目指しましょう。