KUZEN BLOG

社内業務を100倍効率化するWebメディア

ナレッジ共有の導入事例7選と、企業の成功につなげる3つのポイント

ナレッジ共有を自社に導入するにあたり、他の企業ではどのようにナレッジ共有を活用しているのか気になりますよね。

ナレッジ共有は多くの企業に導入され、チームや会社全体で生産性を大幅に上げた事例が数多くあります。

本記事では、ナレッジ共有の導入事例7つのほか、企業の成功につなげる3つのポイントや、ナレッジ共有のメリットも紹介します。

他者の成功事例を参考に、ぜひナレッジ共有をうまく取り入れてみてくださいね。

目次

    ナレッジ共有とは

    ナレッジとは、個人が持つ業務に関する知識やノウハウを指し、

    • 暗黙知
    • 形式知

    の2種類に分類できます。

    「暗黙知」は個人的な経験や感覚に基づく知識で、言語化して人に伝えるのが難しいとされています。

    「形式知」は文章化や一般化が容易で、言葉やマニュアルで表現可能です。

    暗黙知と形式知は別の側面を表しているだけで、知識やノウハウ自体が異なるわけではありません。

    ナレッジ共有は「ナレッジマネジメント」とも呼ばれ、暗黙知を形式知に変換します。

    同じ部署や社内の人と形式知を共有できる形にし、あらゆる業務で活用できるよう管理する経営手法です。

    ナレッジ共有で属人化を防げば、特定の社員の能力に依存しなくても生産性を高められ、誰でもも成果を出しやすくなります

    「ナレッジ共有」については「ナレッジ共有とは?企業が抱える問題を解決する4つのSTEP」に詳しく説明がありますので参考にしてください。

    ナレッジ共有が企業にもたらすメリット

    ナレッジ共有が企業にもたらすメリットは多くあります。

    本項では特に効果の大きい3つを紹介します。

    ここで紹介しきれなかったその他のメリットは、「ナレッジ共有で得られる7つのメリット!成功事例や導入手順もご紹介」にありますので参考にしてください。

    1.業務効率化できる

    これからの企業にとって、生き残りのためには生産性向上が欠かせません。

    今ある人員や労働時間で生産性を上げるためには業務効率化が必要です。

    ナレッジ共有はその業務効率化に大きく貢献します。

    業務に関する作業の標準化が実現でき、品質の均一化が得られるからです。

    これまでの労働力や時間で多くの業務をこなせるため、別の集中すべき業務にリソースを割けるでしょう。

    2.属人化を防止できる

    属人化とは、特定の社員が担当していた業務の内容が、当人以外分からなくなってしまう状態を指します。

    ノウハウやスキルの属人化は業務の遅延や生産性の低下につながります。

    担当社員が休んで不在の場合や、退職した場合に業務が進められなくなるからです。

    ナレッジとしてノウハウやスキルを形式知にして蓄積し、共有すればリスク回避が可能です。

    3.低コストで優秀な人材を育成できる

    社内教育は、教育する人のスキルや経験によって内容にムラが生じてしまいますが、ナレッジを活用すれば、教育する側のスキルや経験とは関係なく、社員のレベルアップが可能です

    また、新入社員への研修や、部署異動などで新しく入った人への教育を一から準備していては、時間もコストもかかります。

    あらかじめ必要なナレッジを蓄積しておけば、繰り返し活用できるので、教育コストを減らし内容のムラも防止できます。

    ナレッジ共有を成功につなげる3つのポイント

    ナレッジ共有を成功につなげる3つのポイントを紹介します。

    1.「SECIモデル」を用いて暗黙知から形式知に変換

    ナレッジ共有で必要なのは、「暗黙知から形式知への変換」です。

    共有が困難な暗黙知を形式知に変換し、共有しやすくするため、ナレッジ共有の有名な基礎理論である「SECIモデル」が活用されます。

    SECIモデルは以下の4つのステップで構成され、各プロセスを何度も回していくことで、環境整備と社内業務への有効活用が可能です

    • 共同化・・・暗黙知から暗黙知が生まれる
    • 表出化・・・暗黙知を形式知に変換
    • 連結化・・・変換された形式知を他の形式知と組み合わせる
    • 内面化・・・まとまった形式知が、個人的な暗黙知へ変わっていく

    2.ナレッジ共有できる「場」の整備

    SECIモデルのそれぞれのプロセスを加速させるために、自発的にナレッジを共有できる「場」の整備が必要です。

    「場」とは、社内で新しいナレッジを創出し、積極的に共有や活用される環境です。

    社員が相互交流によって新たな洞察を生み出せるよう、場を整備していきましょう。

    3.ナレッジを瞬時に有益なものが発見できるよう管理

    SECIモデルや場の整備で共有可能となったナレッジの有効活用のためには、瞬時に必要なナレッジにアクセス可能な環境が必要です。

    瞬時に必要なナレッジのアクセスの実現には、ナレッジ共有ツールの活用をおすすめします。

    ナレッジ共有や活用が効率的に簡単に管理できるからです。

    ツールの導入を検討している場合は、「ナレッジ共有ツールおすすめ16選を選び方と併せて目的別に紹介」を参考にしてください。

    ナレッジ共有の導入事例7選

    ナレッジ共有は数多くの企業で導入されています。

    本記事では、自社の課題にナレッジ共有をうまく活用した事例を7つ紹介します。

    ナレッジ共有の導入の際に、参考にしてください。

    事例1.カルビー株式会社

    食品製造・販売大手の「カルビー株式会社」がAIチャットボットを活用したのは、ITヘルプデスクです。

    同社には以前から社内FAQはありましたが、その存在を知る人が少なく、

    • 社内に様々なツールがあるけれど、いつどのツールを使ったらよいか分からない
    • どうやって申請したらよいかわからない

    といった質問が社内問い合わせ窓口に寄せられていました。

    そこでITヘルプデスク対応をチャットボットに置き換えたところ、対応時間の削減に成功。

    AIチャットボットは会話フローを組めるシナリオ型にし、複雑な質問にも対応できるよう社内のナレッジを学習させ、コストがかかってもきちんと答えられる内容を選択しています。

    【参考】社内のよくある質問を人からAIチャットボットで対応時間を削減|kuzen

    事例2.株式会社アルバック

    真空装置の開発・販売を手掛ける「株式会社アルバック」は、グループ会社間でのナレッジ共有を行っています。

    ナレッジ共有導入以前は、

    • カスタマーや協力会社からの問い合わせ対応の負荷
    • グループ会社の「アルバックテクノ」からもナレッジ共有に関する問題提起

    といった課題があったため、グループ会社間でナレッジ共有を導入。

    現場の作業報告書などと中心にナレッジを登録し、FAQに活用しました。

    ナレッジ登録では

    • 初めに運用をしっかりと決め、使えるシステムにする
    • 熟練者の知識やノウハウは会社の資産なので、しっかり引き継ぐ

    を重視し、個人が持つノウハウを引き出すことに成功しています。

    【参考】共通のナレッジベースをグループ会社間でそれぞれの業務にあわせて活用|Accela Technology

    事例3.auコマース&ライフ株式会社

    総合ECサイトやオンラインサービスを手掛ける「auコマース&ライフ株式会社」では、これまで電話応対に関するナレッジツールがこれまでは複数存在していましたが、オペレーターから

    「ナレッジを調べるにあたりどのツールを使えばいいか迷う」

    「調べる情報でツールを切り替えなければならなくて不便」

    といった声が挙がっていました。

    そこで検索能力に重点を置いたAI搭載型のFAQシステムを導入。

    ナレッジツールを一つにまとめたところ、欲しい情報がすぐ入手できるようになりました

    対応後の後処理時間が以前と比べ約40%削減できたということです。

    【参考】後処理時間4割削減だけじゃない?sAI Searchをナレッジ検索ツールとして活用したことで得られたメリットとは?|sAI Search

    事例4.パーソルワークスデザイン株式会社

    ヘルプデスクやコンタクトセンターの運営を手掛ける「パーソルワークスデザイン株式会社」では、オペレーターの対応均一化のためにナレッジ共有を活用しています。

    これまではオペレーターの対応を均一にするためには長時間の研修が必要で、熟練度の高いオペレーターが退職すると対応が悪くなったり、新人育成に時間がかかったりする課題がありました。

    そこで現場のナレッジを共有し、誰が担当しても変わらない対応を実現。

    ナレッジ共有により、質問を受けて回答までの平均解決時間を69%短縮し、初回コンタクトでの解決率を20%向上させる効果が見られたということです。

    【参考】KCSメソッドとAIを十分に活用したナレッジ管理の新サービスを提供開始|パーソルワークスデザイン

    事例5.NTT東日本株式会社

    東日本電信電話(NTT東日本)株式会社」が1996年より始めたナレッジ共有は、SECIモデルの先駆けとして有名です。

    同社ではリアルとバーチャルでナレッジ共有する「場」を設けました。

    リアルな場では、会社での仕事場所を固定せず、状況に応じた場所を用意。

    部署の枠を超えたナレッジの発見を促しました。

    バーチャルな場では、社員が個人ホームページを社内公開。

    略歴や趣味などのプライベートな事柄から、社員に読んでもらいたい日報などの記録や提案書などビジネスの事柄も公開しています。

    リアルとバーチャル双方の場の整備を積極的に進め、ナレッジの創出や共有につなげました。

    【参考】知識管理から知識経営へ-ナレッジマネジメントの最新動向-|北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科 梅本研究室

    事例6.大鵬薬品工業

    医薬品の研究開発、製造、販売を手掛ける「大鵬薬品工業株式会社」は、企業内に蓄積された大切な資産である膨大なドキュメント類の有効活用の取り組みを進めています。

    膨大なドキュメントは業務推進のノウハウや知見の宝庫ですが、日々増大な中から欲しい情報だけを探し出すことが難しく有効活用できていない課題でした。

    特に医薬品業界では一つの医薬品を開発・販売するまでに10年以上を要することもあり、他の業界と比較して社内資料が膨大です。

    関係者の異動や退職に伴って資料の場所が関係者しか分かっていない場合も多く、属人化された資料を探すには多くの時間が必要でした。

    そこで、社内ドキュメントの自動解析・用途別の辞書作成が可能で、文書作成に必要な知見を瞬時に引き出せるナレッジ共有ツールを導入。

    瞬時に検索によって目当ての書類を探し出せるようになり、日々の業務効率改善に大きく貢献しています。

    【参考】製薬業界ならではの悩みを改善した大鵬薬品工業、属人化した知見を瞬時に引き出す方法とは|TECH+

    事例7.株式会社ノーリツ

    給湯機器製造・販売を手掛ける「株式会社ノーリツ」は、公式サイトの公開FAQに情報量が少なく、ほとんど更新されていない状態でした。

    一方、電話だけではなくチャットの応対なども行うコンタクトセンターでは、重複したナレッジやほとんど使われていないナレッジが4万件に膨れ上がっていました。

    そこでナレッジの適切な管理運用のための事務局を開設。

    • アクセス数などの数値化
    • 使われていないナレッジの削除
    • アンケート機能の活用による改善提案の受付

    などを行い、ナレッジをブラッシュアップしていきました。

    現在では活用されるナレッジの割合が増え、「みんなで作り上げるナレッジ」といった風土ができつつあり、社員の関心も高まっています

    【参考】「みんなで作り上げるナレッジ」という風土づくりで、膨大にあった社内FAQのコンテンツ鮮度を向上。さらに0件検索語の改善とステップ型の故障診断で公開FAQの自己解決をアシスト。|SCALA COMMUNICATIONS

    まとめ:ナレッジ共有の事例を参考に自社への導入の検討を!

    本記事では、企業のナレッジ共有の導入事例を7例紹介しました。

    全ての事例で、自社の状況や課題を洗い出した上で、解決手段にナレッジ共有を有効活用していました

    ナレッジ共有は「場」の整備と、有益なナレッジの発見が重要だと説明しましたが、AIチャットボットを活用したナレッジ共有も近年では注目され導入が進んでいます。

    情報システム・人事・総務・労務など日々同じような問い合わせについて社内に蓄積されたデータベースから適切なドキュメントなどをAIチャットボットが自動的に回答します。

    また、学習を繰り返すことで最適なアナウンスができるように最適化されていきます。

    RPAや勤怠管理、経費精算などの社内手続きとも連携することが可能で、営業担当などの雑務からの解放にもつながります。

    株式会社コンシェルジュでは、ノーコードAIチャットボットを用いた社内アシスタントツール「KUZENアシスタント」をご提供しています。気になる方は「お問合せ」からご相談ください。