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業務効率化できた自治体の事例4選!現状と課題もあわせて解説

「業務効率化に成功している自治体のランキングが知りたい」

「成功事例を参考にして、自分たちの取り組みにも活かしたい」

このようなお考えはありませんか?

業務効率化の進み具合は各自治体で異なりますが、業務効率化を果たした自治体には同様の特徴が見られます。

「自治体の業務効率化を図りたい」と考えるのであれば、成功事例を参考にするのがおすすめです。

今回は、自治体の業務効率化に関する以下の内容を紹介します。

  • 自治体の業務効率化ランキング
  • 自治体業務の現状と課題
  • 業務効率化できた自治体の事例4つ

なお、記事の後半で「業務効率化できた自治体の特徴」も解説しているので、自分たちの取り組みに活かすためにも、ぜひ最後までご一読ください。

目次

    自治体の業務効率化ランキング

    確定的なものではありませんが、日本経済新聞社が平成29年に格付けした「行政サービス改革 市区ランキング」によると、自治体の業務効率化全国1位は島根県松江市でした。

    TOP10のランキングは、下記の通りです。

    1. 島根県松江市 (84.0点)
    2. 東京都千代田区(78.4点)
    3. 愛知県豊橋市 (77.0点)
    4. 大阪府箕面市 (76.0点)
    5. 東京都港区  (75.8点)
    6. 福岡県北九州市(75.2点)
    7. 北海道札幌市 (74.4点)
    8. 兵庫県神戸市 (74.32点)
    9. 山形県米沢市 (74.28点)
    10. 東京都中野区 (73.8点)

    このランキングは、総務省が出した『地方行政サービス改革の取組状況等に関する調査結果』をもとに、独自に点数化して格付けされたものです。

    なお、ランキングは以下の5項目から評価され、総合得点(100点)が高い順に順位付けされています。

    • 指定管理者制度の導入(40点)
    • 民間委託(20点)
    • 庶務集約化(20点)
    • 窓口業務(10点)
    • クラウド化(10点)

    1位に輝いた島根県松江市は、過去に職員400人を削減した自治体です。人件費の圧縮アウトソーシングの推進ICTの活用などにも積極的に取り組んできました。

    また、日本経済新聞社の集計当時、島根県松江市では指定管理者を169施設に導入し、導入率70.7%を達成しています。

    ほかにも庶務業務の民間委託情報システムのクラウド化など、さまざまな行政サービス改革をおこなっていました。

    参考:「自治体の業務効率化」全国1位の評価を受けました。|島根県松江市

    ここまで自治体業務のランキングをお伝えしてきましたが、自治体業務にはどのような課題があるのでしょうか。

    続いて、自治体業務の現状を明らかにしながら、求められている課題について紹介します。

    自治体業務の現状と課題!なぜ効率化が求められているのか

    今、自治体業務には効率化が求められています。現状と課題を知ることで、その理由が分かります。

    • 自治体業務の現状
    • 自治体業務の課題

    早速、1つずつ見ていきましょう。

    自治体業務の現状

    総務省から出ている「地方行政サービス改革の取組状況等に関する調査等(令和2年3月27日公表)」によると、地方公共団体の庶務業務の集約化に関する状況は、下図の通りです。

    この調査結果を見ると、「指定都市・特別区・中核市」と比較して、「指定都市・中核市以外の市、町村」では庶務業務の集約化に関する取り組みが進んでいないことが分かります。

    また、各都道府県毎のクラウド導入状況では、「クラウドを導入している域内市区町村の割合」は平均65.9%でした。

    2040年頃には、日本の総人口が毎年100万人近く減少すると予想されています。人口が減少するということは、自治体の税収も下がるということです。

    住民サービスの多くは、自治体によって支えられています。

    自治体の税収が下がる中、十分な住民サービスを提供するためには、業務効率化を図って持続可能な形で行政を展開することが重要です。

    自治体業務の課題

    これからの自治体業務に求められる課題の一例は、下記の通りです。

    • 様式・帳票、データ項目の標準化
    • 電子化・ペーパーレス化
    • データ形式の標準化
    • 外部人材の登用・活用
    • 首長・職員のICTリテラシー向上
    • AI・RPA等のICT活用
    • AI・RPA等の共同化
    • システムの標準化
    • システムの共同化

    様式や帳票が自治体ごとに異なると、住民・企業は各自治体で別々の手続きをおこなわなければなりません。そのため、様式・帳票の標準化が求められています。

    同時に、可能なものは電子化・ペーパーレス化すべきです。

    AI・RPA等のICT活用については、実装段階での予算額確保が課題となっています。共同で使えば各自治体の費用負担も軽減できるため、共同利用できる環境を整備することが重要です。

    また、システムも各自治体が独自にカスタマイズする傾向にあるため、標準化・共同化が求められています。

    参考:スマート自治体実現のためのロードマップ|総務省

    業務効率化できた自治体の事例を4つ紹介

    業務効率化できた自治体の事例を4つ紹介します。

    • 業務量調査実施後、業務削減に成功!福島県郡山市
    • 統合型校務支援システムの共同調達・共同運用!鳥取県内市町村
    • 住民が気軽に尋ねられるツールの導入!熊本県内市町村
    • AIチャットボットの導入!埼玉県戸田市

    それでは、1つずつ見ていきましょう。

    参考:地方公共団体における行政改革の取組事例|総務省

    【事例1】業務量調査実施後、業務削減に成功!福島県郡山市

    1つ目に紹介するのは、業務量調査実施後の業務削減に成功した福島県郡山市の事例です。

    郡山市には、「全庁共通業務の割合を減らして、各課固有業務の割合を増やしたい」という思いがありました。

    そこで、業務経験者による座談会を開催。業務量調査をもとに把握した「総業務量」および「全庁共通業務の割合」を減らし、業務成果の向上業務削減を果たします。

    郡山市では、具体的に下記のような取り組みがおこなわれました。

    • 文書を送る際は主管課を経由させない
    • 必要性が低いセミナーは開催しない
    • セミナーの出席者名簿を作成しない
    • 庁内会議では1週間前までに資料を配布する
    • 庁内会議の冒頭挨拶をなくす

    結果的に郡山市は、平成28年度から平成30年度にかけての対象業務の業務量を4,773時間削減することに成功します。

    また、ペーパーレスの推進会議レスの推進などの成果も得られました。

    【事例2】統合型校務支援システムの共同調達・共同運用!鳥取県内市町村

    2つ目に紹介するのは、統合型校務支援システムの共同調達・共同運用を実現した、鳥取県内市町村の事例です。

    鳥取県内市町村は、「システム導入時に発生する構築経費や運用経費が高額であるため財政的な負担が大きい」という課題を抱えていました。

    また各学校で異なる帳票を使っていたため、教職員異動時、新たな帳票に慣れるまでのムダな時間が発生していました。

    そこで、鳥取県内の全市町村立小中学校へ標準化されたシステムを一斉導入します。異動先でも基本的な学校業務が同じであるため、教職員における負担の軽減につながりました。

    それだけでなく、学校の枠を超えたシームレスな情報連携も実現します。

    さらに、通知表をのぞく各種帳票(226帳票)の統一化を実現したり、システムを活用して公簿の電子化を推進したりと、県下統一での取り組みはさまざまな業務改善に寄与しました。

    結果的に鳥取県は、システム調達コストおよび運用コストの大幅削減を果たします(最大12億5千万円)。

    【事例3】住民が気軽に尋ねられるツールの導入!熊本県内市町村

    3つ目に紹介するのは、住民が気軽に尋ねられるツールを導入した、熊本県内市町村の事例です。

    ツール導入の背景として、「核家族化が進んだことによる子育ての孤立化」、「特に男性は子育てについて誰かに相談しにくい」という課題がありました。

    そこで熊本県では、いつでもどこでも誰でも気軽に尋ねられるツールの導入が必要と判断。スマホアプリとAIを活用した「聞きなっせAI くまもとの子育て」を開発しました。

    このツールを使うことで、県内全市町村の子育てに関する情報を取得したり、子育て応援の店を検索したりできます。これらの検索機能を実装したのは、全国初の試みでした。

    熊本県は、相談対応の低コスト化効率化による質の向上を果たし、住民から寄せられる相談のビッグデータを政策に活かしています。

    【事例4】AIチャットボットの導入!埼玉県戸田市

    4つ目に紹介するのは、AIチャットボットを導入した、埼玉県戸田市の事例です。

    戸田市は、「各自治体が独自の仕組みを作っていては、QAデータが共有できないために効率が悪く、利便性の向上も困難」と考えていました。

    そこで、住民からの問い合わせに対してAIが対応するチャットボットを導入。導入時には、複数自治体で共同利用することを前提に設計された民間サービスを利用しました。

    このサービスは、1,500件以上の標準QAデータが用意されているため短期導入が可能で、AI学習による回答精度の改善効果も共有できます。

    結果として、住民からも「電話よりチャットの方が気軽で使いやすい」と評価され、24時間365日の問い合わせ対応を実現。

    AIチャットボットの導入によって、540万円/年の経済効果が試算されました。

    業務効率化できた自治体の特徴

    業務効率化できた自治体には、下記のような特徴が見られました。

    • 定型業務の標準化に取り組んでいる
    • 他の自治体や民間企業と連携した改革をおこなっている
    • AIやRPA等のICTを積極的に活用している
    • 他市町村や他県と情報システムを共同調達・共同運用している
    • ICTを共同開発・共同利用している

    特徴を見ると、本記事の冒頭でお伝えした「自治体業務に求められる課題」と同様の項目が挙がっていることに気付きます。

    特に、AIRPAといった破壊的技術の活用や情報システムの共通化などは、業務の自動化・省力化にも効果的です。

    自治体業務の効率化に関心のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

    まとめ:成功事例を参考に自治体の業務効率化を促進させよう!

    今回は、自治体の業務効率化について紹介しました。

    少子高齢化が進む我が国では、自治体の税収も今後下がることが予想されています。そんな中、住民サービスを支える自治体には、業務効率化を図って持続可能な形で行政展開することが求められます。

    各自治体で業務効率化の進み具体はさまざまですが、業務効率化を果たした自治体には同様の特徴が見られました。

    今回紹介した内容をもとに、自治体の業務効率化に役立ててください。