業務効率化の成功事例から学ぶ!ムダと感じる業務と無くすためのポイント

目の前で進んでいる業務は代々引き継がれた伝統のある業務かもしれません。

しかし本当に、それは「おこなわなければならない」業務でしょうか。

引き継いだからなんとなくおこなっていることもあるのでは?

今こなしている業務に「ムダ」と感じることがあっても、簡単に切り替えるのは難しい場合があるでしょうし、そもそも長年してきたことなので「ムダ」とすら感じていないことあるのかもしれません。

そこでこの記事では社員ではなく外部スタッフだからこそ見えてくる業務のムダを改めて確認しましょう。

業務効率化に何が必要なのかを考えるための成功事例も併せて紹介します。

目次

    業務効率化されていなくてムダを感じる瞬間とワケ

    成功事例を紹介する前に、どのようなことを業務効率化すればよいか、つまり現状にある、ムダと思われるシチュエーションを明確化しましょう。

    「ムダを感じる瞬間」を「はたらこねっと」がおこなったユーザーアンケートを元に紹介します。

    そのムダと感じる根底にあるものはどのようなことなのかも解説しましょう。

    業務上でムダを感じる瞬間

    引用:「業務効率の改善」について|はたらこねっと

    総合求人情報サイト「はたらこねっと」では、業務効率を上げるために会社に何を求めるかをインターネットで調査をおこないました。

    「どのようなことに無駄を感じますか?」のような設問で実際にムダを感じるシーンについて発表されました。(参考:「業務効率の改善」について|はたらこねっと)

    企業の慣習から抜け出せない

    「はたらこねっと」はさまざまな会社を横断的に経験してきたユーザーがたくさんいます。

    他の会社を経験しているからこそ「この会社特有の古い慣習にとらわれている」状態が経験値としてわかりやすいため、一番のムダと感じているようです。

    自動化できずに手作業

    無駄な業務の中には、ただ指先を動かすだけの作業も少なくありません。

    アンケートや応募ハガキの集計も今や自動化はそれほど大変ではないはず。

    しかし「今までこのようにしてきたから」と、今までの慣習を変えることへの恐怖にも似た感覚が自動化を阻んでいます

    必要性の感じられない残業

    残業そのものがムダと感じているよりも日中のムダな業務によるしわ寄せをムダと感じることが多いようです。

    ひたすらコピペしたり、終わらない会議があったりする影響で本来進めなければならなかった業務が残り、残業をしているときにムダを感じています

    従業員はもちろん、経営側のコストのムダにもつながる問題です。

    ゴールが見えない会議

    会議でよくあるムダな会議の代表例が「情報の共有」。

    本来会議はそこに集まったからこそ、お互いが意見を出して未決定であった事柄を決定する場でなければなりません

    情報の共有はメールや情報共有ツールなどで伝達すれば済みます。

    情報共有だけで終わってしまう会議は、会議のゴールが的確に設定されていないことが多く、終わりが見えずストレスが溜まります。

    目的が曖昧な資料作成

    何のために用意している資料なのかが明確では無い資料の作成にも多くのムダを感じています。

    その資料を作ることで最終的にどのような効果があるのか明確で無い、ただのデータをまとめただけの資料は無駄と判断されます。

    進まない承認

    テレワークの推進で承認作業は、もっともオンライン化が必要となりました。

    紙の書類による決裁・稟議で承認する人がいなければ何も進まない状態であったり、ムダな回覧経路が多かったりすると、承認時間を要してしまうためにムダを感じるようです。

    ムダな業務が発生しているワケ

    引用:「業務効率の改善」について|はたらこねっと

    古くからの習慣から抜け出せない、自動化できていない、ゴールが見えない会議などの様々なムダを感じるシーンの背景にはどのようなことがあるのでしょうか。

    ムダな業務が発生している理由を確認してみましょう。

    ムダなアナログ作業が多い

    はたらこねっとのアンケートにはアナログ的な作業が多い意見がありました。

    ムダなアナログ作業とは、請書類をプリントアウトしたり、承認作業を印鑑にしたりすることです。

    確認する人が出張すると、それだけで業務が停滞することになり、ムダが発生する原因と考えられます。

    現在では、書類管理ツールでペーパーレス化を進める動きもあります。

    アナログ作業削減のためにもツールの導入を検討していく必要があるでしょう。

    不必要な会議

    会社でおこなわれている会議の中にも、ムダなものはあります。

    • 誰も発言しない
    • 毎回同じ内容で先に進まない
    • 内容が毎回いつ逸脱することで時間が延長する

    などもムダが多い会議と感じています。

    会議は目的を明確にして、短時間で終わらせることが重要です。

    作業の二度手間

    作業をわざわざ何回もし直すようなことにもムダを感じています。

    情報共有がされていないため何度も確認したり、同じ内容を複数人でおこなったためにムダが発生したりなどがあげられます。

    またナレッジ共有がしっかりされていないために、人によって作業のやり方が違い、クオリティに差が出てくることも。

    クオリティの均一化のため、チェックの手間がかかることも考えられるでしょう。

    これらも、作業が二重におこなわれていないか洗い出しをして、ムダな作業は削っていく必要があります。

    業務効率化を達成した成功事例

    ビジネス上で従来の慣習を取り除くことはおもいほか大変な作業です。

    また「なんとなくの会議」もムダなものとしてよくやり玉に上げられます。

    ムダを排除し、業務効率化を果たした事例5つを紹介します。

    • 自動化できずに手作業をおこなうムダ
    • 従来の慣習を変えられないムダ
    • 必要性やゴールが見えない残業のムダ

    などをそれぞれ改善できた事例です。

    自動化で業務効率アップ:株式会社ニッセン

    自動化できずに手作業によるムダを改善したのがインターネット・カタログ通販大手ニッセンです。

    ユーザーとのコンタクトチャンネルは

    • 電話
    • FAX
    • ハガキ
    • Eメール
    • インターネット

    の5つがあり、対応窓口の業務改善にRPA(Robotic Process Automation=ロボットによる自動化)を導入。

    「人ありき」で対応していたものをシステム活用したサービスにチャレンジすることを目標に掲げました。

    従来業務量として電話とハガキへの対応が多かったそうですが、2018年にメールが約2倍に増加する予測。

    メールを手動で対応していては業務回らないことを想定し、AI(Bot)とRPAを連動した自動化に踏み切ったそう。

    問い合わせをAI(Bot)が対応し、そのやり取りから質問内容を仕分けて詳細説明サイトへ誘導、または40数種類のお問い合わせフォームへ的確に誘導しました。

    すると、人によるメール対応数70%を削減し、オペレーターの11名分の稼働削減が実現したそうです。

    【参考】WinActor(RPA)&AI(Bot)&OCRの連動により、応対業務の70%を自動化。労働集約型の業務から脱却。|WinActor

    営業のナレッジ共有で情報共有:株式会社白崎コーポレーション

    従来の慣習をツールの導入することで一新したのが白崎コーポレーション

    防草シートなどを中心にオリジナル製品によって雑草問題を総合的に解決する白崎コーポレーションの研究対象は「自然に生えている雑草」です。

    よって狙った効果を、発揮するためのノウハウを得るには、何年もの情報のストックが必要となっていました。

    そのナレッジを共有するためのツールとしてSFA(Sales Force Automation=営業支援ツール)を導入

    営業データを日々蓄積し、公共事業の特殊な営業プロセスの管理なども実現しています。

    今までの営業の報告書(週報)は個々が管理しているだけだったので、会議の度にデータをまとめて資料を作り直す手間が発生していました。

    SFAを導入し、SFAへの入力を日常化することで会議の度に資料を作成する手間も無くなりました。

    また防草シートは耐用年数が10年にわたるため、蓄積した情報を担当が変わっても共有できるようになったとのことです。

    【参考】JUST.SFAの操作性がナレッジ共有を強力サポート|Just Systems

    各種業務を連携して労働時間削減:東日本電信電話株式会社(NTT東日本)

    NTT東日本では必要性の感じられなかったり、ゴールの見えなかったりする残業を削減するために働き方改革をすすめ、大きく3つの施策を取り組みました。

    • 在宅勤務の活用
    • Web会議の導入
    • 時間外労働を夜型から朝方にシフト

    をおこない、時間外労働を13%削減し、月間時間の労働が45時間以上の社員を34%減少することに成功しています。

    総時間外労働における朝方の割合が5%から14%に増加するなど、ワーク・ライフ・バランスに役だったと好意的な意見が社員から多数寄せられるようになりました。

    【参考】取組事例|働き方・休み方改善ポータルサイト

    環境整備で業務効率化を実現:株式会社ブリヂストン

    企業の慣習から抜け出せないムダを削減するためにブリジストンでは、

    • 会議スペースの用途別ルールの徹底
    • フリーアドレスの導入
    • RPAやIoTによる自動化

    を促進しました。

    ニーズが高い会議室の使用の仕方に「立ったまま短時間」「2人だけ」「客先と打ち合わせ」など目的を細かく分けて従来の習慣を一新する取り組みをしました

    今まで島形に配置された座席を、フリーアドレス化することでコミュニケーションの向上に役立ったそうです。

    RPAやIoTも積極的に取り入れ、現在の仕事をそのままデジタルに置き換える取り組みもおこなっています。

    【参考】取組事例|働き方・休み方改善ポータルサイト

    DBの一元管理で業務効率化:株式会社マイナビ

    様々な情報サービスを提供するマイナビでは、各部署内でおこなう業務の進捗・案件管理や承認作業にWebデータベースを利用してきました。

    しかし既存のシステムが、古くなったことを契機にシステムの入れ替えに着手しました。

    新たに導入するにあたり、業務フロー管理機能や帳票出力機能を追加することで業務のスマート化を実現する成果も出ています。

    【参考】約8,000名が利用するソフトをUnitBaseにリプレイス 部署ごとに順次利用を開始し、全社導入をスムーズに完了|Unit Base

    業務効率化の成功事例を元に改善しよう!

    業務をおこなっていると、今までの慣習から業務の運用を簡単には変えられない場合が少なからずあります。

    しかし、担当者が変わるなどのタイミングは今までのムダを変えられる絶好のチャンス

    例えれば担当者が変更になる場合に引き継ぎがおこなわれます。

    前任はオペレーション方法を伝授する貰うなかで「こんなに業務は大変なの」と前任は思わせたく、苦労を理解してもらいたいと考えがち。

    後任は「え、こんなムダなことを今までしていたんだ……」と感じる場合があります。

    この瞬間はムダな業務が「業務改善が必要かも」考えを改める良い機会です。

    日本は業務の成果よりもその過程の努力を重視する会社が少なくないので、今までのムダながらもおこなってきた努力を認めて貰いたいと考える習慣があります。

    今盛んに叫ばれる「働き方改革」を前に進ませるためには「ムダな努力」をいかに根絶されるかが重要なポイント

    業務効率化の成功事例を参考に新しい業務のあり方を考えてみましょう。

    株式会社コンシェルジュでは、プログラミング知識がなくても構築できるノーコードAIチャットボット「KUZEN」を提供しています。

    ツールで業務効率を図りたいと考えている方は「お問合せ」からご相談ください。