エクセルでナレッジ共有はできる?メリット・デメリットを徹底解説!

「ナレッジ共有を社内で始めたいけれど、何から始めたら良いかわからない」

「いきなり大掛かりなシステムを導入するのは、うまくいくのか不安なので、まずは手軽に試してみたい」

そんな悩みや要望をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

ナレッジ共有の第一歩として、社内パソコンにインストールされた表計算ソフト「エクセル(Excel)」を活用してみましょう。

本記事では、ナレッジ共有をエクセルで可能かどうか、メリットとデメリットを挙げて解説します。

目次

    ナレッジ共有とは?

    ナレッジとは、個人が持つノウハウや知識など仕事をする上で有用な情報のことです。

    ナレッジを社内やチーム内の他のメンバーと共有することで、さまざまなメリットが得られます

    ナレッジ共有によって、仕事の生産性向上や業務効率の大幅な改善などに有効です。

    ナレッジ共有で得られるメリットの詳細は「ナレッジ共有で得られる7つのメリット!成功事例や導入手順もご紹介」を参考にしてください。

    エクセルでのナレッジ共有が向いている3つのメリット

    エクセルはナレッジ共有の専門ツールではありませんが、高機能な表計算ソフトでナレッジ共有にも活用可能です。

    活用可能な理由を、3つのメリットから説明します。

    スモールスタートが可能

    エクセルを活用すれば、ナレッジ共有のスモールスタートが可能です。

    身近にインストールされているソフトウェアであり、多くの人が一度は使用したことがあるので、気軽に始められます。

    コストをかけて専門システムを構築する必要がない点はエクセルならではのメリットです。

    簡単なフォーマットを用意し、ナレッジを記入していく形を取れば、誰にでも使えるでしょう。

    まずは特定の部門で小さく始めて成功事例を積み重ねていきましょう。

    大半の企業に導入されている

    エクセルは企業用PCに広く普及している表計算ソフトです。

    ナレッジ共有する相手方のパソコンにもエクセルがインストールされている可能性は高いため、閲覧や共有が可能かどうかの心配は少ないでしょう。

    多くの人にとって使い慣れたソフトウェアなので、基本機能の説明や追加の教育時間は短縮できます。

    大半の企業で導入されているソフトウェアだからこそ、開始のハードルを低い状態から始められ、試行錯誤しながら自社内でのナレッジ共有を進めることができます。

    簡単な計算やマクロ機能が充実している

    エクセルは高機能な表計算ソフトで、さまざまな計算を扱えます。

    関数を使った数値の計算や、マクロ機能を活用すればナレッジの入力や集計を効率化可能です。

    マクロ機能は同条件で、繰り返しデータの集計をしなければならない場合に、複数の操作を1つにまとめられます。

    高度な計算やマクロ機能はWeb上や書籍に多くの情報が掲載されているのですぐに活用可能です。

    また、表形式のソフトウェアであるため、顧客情報の管理やデータベースとしての利用にも向いています。

    情報の管理でも計算機能やマクロ機能は効果を発揮します。

    エクセルでのナレッジ共有が向いていない3つのデメリット

    エクセルでのナレッジ共有は可能ですが、デメリットもあります。

    エクセルでナレッジ共有を始める際は、向いていない点をあらかじめ理解しておきましょう。

    3点あげましたので詳しく見ていきます。

    データ破損やセキュリティリスクが高い

    デメリットの1点目は、データ破損の可能性とセキュリティリスクが高いことです。

    ナレッジが蓄積して量が増えていくと、それだけエクセルのデータ量も増加します。

    データ量が増えると、エクセルファイルがうまく立ち上がらなかったり、入力中に突然強制終了したりするなどの事態が発生しやすくなります。

    エクセルファイル自体の破損や消失にもつながる恐れがあるので注意してください。

    ファイルのコピーも簡単にできてしまうので、機密情報や顧客の個人情報を含むデータを管理する場合には特に注意が必要です。

    パスワード設定機能や、コピーや持ち出しのルールの厳格化、アクセス制限などの十分なセキュリティ対策を講じる必要があるでしょう。

    複数人、多くのナレッジ管理は困難

    次のデメリットは、エクセルでのナレッジ共有が複数人管理が困難な点です。

    エクセルファイルを複数人で共有すると、トラブルが起こる可能性が大きいからです。

    複数人での同時編集はできません。

    ローカル上のパソコンで作成したエクセルファイルを、それぞれ個人個人で異なる場所で編集すると最新ファイルがいくつにも分かれてしまいます。

    共有するとどれが最新のファイルなのか分からなくなりトラブルにもなりかねません。

    記入する順番や最新ファイルの保管場所やファイル名のルールなどを決めておく必要があります。

    複雑になると管理やメンテナンスが不可能

    3つ目のデメリットは、手軽に利用できる分、作り込んで複雑になるとナレッジ共有のハードルが上がってしまう点です。

    マクロ機能や複雑な関数機能は便利である反面、作り込んでしまうとメンテナンスが大変になってしまいます。

    ナレッジが蓄積されるだけで更新ができていないと、件数だけが増えてどれが最新で正しい情報であるかわからなくなる危険性もあります。

    エクセルでの管理はあまり複雑にせずに運用しましょう。

    エクセルでナレッジ共有をおこなう際の3つの注意点

    ナレッジ共有をおこなう際の注意点を3つ説明します。

    エクセルでナレッジ共有をおこないたいと考えている人は、以下の点を考慮してください。

    目的のナレッジを検索しやすい運用ルールを作る

    エクセルはナレッジ共有専用ツールではないゆえに、利用の際には仕組みを作っておかなくてはなりません。

    ナレッジを検索して欲しい情報が得られる仕組みを作ることは大切です。

    欲しいと思った情報にすぐアクセスできないと、ナレッジ共有を活用したいと思う人が減ってしまうからです。

    どこにナレッジが置いてあるのか、どこに投稿すれば良いのかなどの運用ルールを定めておきましょう。

    ナレッジ作成や管理がしやすい環境を作る

    ナレッジ共有の使いやすさは、利用する社員にとって大切なポイントです。

    どんなに高機能なナレッジツールを導入しても、作成・共有・検索・閲覧して活用されなければ無意味なものとなるからです。

    書き方や共有方法が統一されないと見づらくなってしまうため、初めて作成する人にも簡単でわかりやすいフォーマットを定めましょう。

    公式サイトにはエクセルのナレッジ共有テンプレートがあるので活用できます。

    参考:「ナレッジマネジメントレポート」 – Microsoft Office テンプレート

    その他ネット上にあるたくさんのテンプレートが利用できるので、自社のナレッジ共有の仕組みに合わせてテンプレートをカスタマイズしてみてください。

    コストに対する効果を精査する

    導入コストの低いエクセルからスモールスタートして、コストに対しての効果を測定しましょう。

    エクセルを導入してコストを最低限にしても、効果が得られなければ意味がありません。

    具体的には、以下のような効果測定があります。

    • 社員にナレッジ共有の使いやすさや業務効率の貢献度のアンケートをとる
    • 残業時間や問い合わせ数など客観的に数値化できる指標の比較

    エクセル導入後はナレッジ共有による効果がどのくらい表れているか精査しましょう。

    予想していた効果に見合っていないのであれば、専門のナレッジツールの導入を検討してください。

    エクセルのデメリットはナレッジ共有専門ツールで解消可能!

    エクセルで思うような効果が得られなければ、ナレッジ共有の専門ツールの検討をしてみましょう。

    ナレッジ共有ツールは大きく分けると5種類ありますので、各特徴やできることを紹介します。

    おすすめのナレッジ共有ツールやサービスの詳細を知りたい方は「ナレッジ共有ツールおすすめ16選を選び方と併せて目的別に紹介」を参考にしてください。

    ナレッジ共有ツール①AIチャットボット

    ナレッジ共有として最適なツールの一つがAIチャットボットです。

    チャットボットにナレッジを登録していけば、社員は気軽に会話形式でナレッジを探し出せます。

    社内FAQサイトのように、自分で目的のナレッジが書かれたページを探さなくても、チャットボットが適切なナレッジを探してくれます。

    AIが搭載されたタイプであれば、質問と回答のやり取りを学習データとして精度向上も可能です。

    さらには仕組みの定着や精度の向上が測れているかの効果検証がしやすい特徴もあります。

    ナレッジ共有ツール②クラウド

    クラウドで文書ファイルを共有できるサービスもナレッジ共有ツールとして有効です。

    クラウドであれば、どこからでも端末を問わず閲覧や検索、投稿ができます。

    社内サーバーが必要なく、ネットワーク環境があれば手軽に導入できる点もメリットです。

    手軽にいつでもどこでも検索や投稿が可能である点は、社内のナレッジ共有を活発にさせるためには重要な点です。

    ナレッジ共有ツール③社内SNS

    社内SNSは、SNSの機能を組織・チーム内で用いるコミュニケーションツールで、情報共有の場として活用できます。

    気軽にそれぞれの情報や役立つことを投稿すれば、ナレッジとして蓄積可能です。

    社内SNSは、社内コミュニケーションの活性化が大きなメリットです。

    社内でのコミュニケーション活性化によって、社員間でのやりとりが活発となり、自身が持つ経験や知識を共有しやすくなります

    社内の広い範囲内で情報の共有ができれば、自社の大きな資産である有益なナレッジを活用し、組織力の向上にもつながるでしょう。

    ナレッジ共有ツール④ドキュメント管理

    ナレッジは文書ファイルが大半を占めます。

    有効なナレッジを即座に検索できるドキュメント管理に強いツールであれば、目的の情報にスムーズにアクセスでき、仕事の効率も上がるでしょう

    特に社内情報やファイルが多くなってしまう業務では有効です。

    ナレッジ共有ツール⑤社内Wiki

    社内Wikiは情報共有可能なブラウザから編集できるWebサイトシステムです。

    社内情報を集約させたページを作成でき、複数名での共有や編集ができる特徴があります。

    問題が発生した場合の自己解決に使いやすいです。

    ナレッジは常に更新しながら最新の状態を保つ必要があります。

    複数の人が編集できる機能は、ナレッジを新鮮に保つのに役立つでしょう。

    まとめ:エクセルでナレッジ共有をスモールスタートしよう!

    本記事ではナレッジ共有をエクセルでおこなえるか、メリット・デメリットから説明しました。

    エクセルでのナレッジ共有は可能ですが、デメリットもありますので、本記事であげた点を参考にナレッジ共有を進めてみてください。

    エクセルのナレッジ共有は低コストで始められるので、スモールスタートの段階には特におすすめのツールです。

    しかしより本格的な運用をしたいのであれば、チャットボットクラウドなど専用ツールの導入が望ましいでしょう。

    株式会社コンシェルジュ」は、ノーコードAIチャットボット「KUZEN」を開発、販売しています。

    効果的なナレッジ共有方法をお探しの方は、お気軽にお問い合わせください。